斫り(はつり)の仕事


土木建築工事の現場で
構造物のコンクリートを
「削る」「切リ取る」「穴を開ける」などの
作業を行うことが「斫り(はつり)工事」です。
ひと言で言うと「壊す」ことですが、
無造作に壊すことではありません。
「美しく壊す」…これが斫り(はつり)工事です。

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斫り(はつり)の役割

造る人のために「美しく壊す」

土木工事での斫り(はつり)

主に道路、河川護岸、橋などの新設および改修耐震補強工事で斫り(はつり)工事が活躍します。設計書や作業指示書に基づいて、コンクリートの定着強度を高めるために斫り(はつり)工事を行います。不要な高低差や凹凸を切り取り、既存のコンクリートの表面を削るなどして、次の工程に合うような形状にします。

建築工事での斫り(はつり)

建築物の外壁や内壁を切り開いて、大きな開口部を形成するために壁面を斫り(はつり)、必要な寸法や形状に合わせる作業が斫り(はつり)工事です。改修・リフォーム工事において多く用いられます。

斫り(はつり)の場面

土木工事

道路工事

道路の拡幅や改修工事を行う際、設計に基づいて現在の地形・道路・付近の建物を斫り(はつり)工事で整えます。

河川工事

河川の改修、治水工事、護岸工事に伴う河床の削り取りや河岸の切り崩し、河床の掘削を行います。

基礎工事

建物や構造物を建てる際の基礎工事で必要となる地盤改良にて、地下水の浸透を防止の排水施設を整備するために斫り(はつり)工事を行います。

建設工事

配線工事

天井や壁面を斫り(はつり)、電気配線や配管を埋め込むためのスペースを確保します。

窓やドア、通気口などの開口部を設ける

建物内外の連絡や採光、通風を確保するための窓やドア、通気口を設けるために壁や柱を切り抜く斫り(はつり)工事を行います。

斫り(はつり)の技術

斫り(はつり)工事にはさまざまな技術があります。
斫り(はつり)工事に使用する道具や重機とともに紹介いたします。

コンクリートブレーカー

斫り(はつり)工事の象徴ともいえる工具です。その名の通り、コンクリートを掘削していきます。アタッチメントで先端を変え、砕く・削る・穴を開けるなど、さまざまな場面で活躍します。

チッピングハンマー

コンクリートブレーカーではできない細かな斫り(はつり)作業や仕上げなどに使用します。建築現場で多く活躍する道具です。

エアードリル(削岩機)

エアーコンプレッサーで圧縮した空気の高い圧力でエアーモーターを回転させてコンクリートに穴を開けます。

ハンマードリル

コンクリートに穴を開けるために使われる電動工具です。回転運動と同時に、ハンマーのような上下の打撃を行います。これにより、硬い素材を効果的に穿孔できます。

コンクリートカッター

コンクリートを切断するために使用される道具で、円盤状の刃が付いています。コンクリートの厚さに応じて所定の形状に切断することができます。

グラインダー

コンクリートの表面を磨いたり削ったりするために使用される道具で、円盤状の刃が付いています。コンクリートの表面を滑らかに仕上げたり、所定の形状に削り取ったりするために使用します。

ハンマー&チゼル(のみ)

手作業でコンクリートを削ったり切断したりするために使用される道具で、機械工具ではできない繊細な斫り(はつり)作業に活躍します。

バール(金デコ)

釘を抜いたり、平らなところに穴を開けたり、叩き割ったりするために使用される道具です。さまざまな使い方ができます。

シャベル

穴を掘る、がれきを取り除くなど多くの場面で活躍します。ちなみに、シャベル(shovel)は英語で、スコップ(schop)はオランダ語だそうです。

バックホー

一般的には油圧ショベルと呼ばれる道具です。バックホーにブレーカーヘッドやクラッシャーヘッドを取り付け、大規模な斫り(はつり)工事に対応します。

クラッシャーヘッド(クラッシャーアタッチメント)

主にコンクリートや岩盤などの破砕作業に使用されるアタッチメントです。コンクリートの解体やリサイクル、岩盤の破砕などに使用します。

ブレーカーヘッド

高圧の油圧エネルギーを利用して岩盤やコンクリートを破砕するためのアタッチメントです。硬い材料を効率的に破砕することができます。

ほうきは山壽の重要な工具の1つ

斫り(はつり)工事を行うと、多くのコンクリートのがれきや破片などの産業廃棄物が発生します。その処理についても山壽工務店は自社でしっかりと行う体制を構築しています。
解体工事や産業廃棄物運搬についての講習を受け、免許を取得していますので、安心してお任せください。

また、ほうきも山壽工務店にとって重要な工具のひとつです。斫り(はつり)作業中に同時進行でがれきの撤去を行うことで、斫り(はつり)の品質とスピードを向上させることができます。作業領域を清潔に保ち、障害物を取り除くことで、作業に集中し効率がアップします。

特殊な斫り(はつり)工事
「斫仕上げ」

個性あるデザインに貢献する「魅せる斫り(はつり)
最近少し増えています

斫り(はつり)の仕事の本来は、構造物の建設が完了した時には見えなくなっています。
しかし、最近、あえて斫り(はつり)でコンクリートに凹凸を施し、構造物に個性を持たせるという技術も増えています。斫仕上げ・小叩き仕上げ・ぴしゃん仕上げ・化粧斫り(はつり)などと呼ばれる作業です。
やり直しの利かない一発勝負仕事なので、表面を同じように斫る技術と集中力が必要です。

「たとえ見えなくても丁寧に仕上げること」に情熱を注いできた技術の積み重ねが日の目を見ることができています。

写真は、高知市小津町にある「高知県立塩見記念青少年プラザ」1階部分の駐車場にあるコンクリート柱です。さまざまな現場でお世話になっている岸之上工務店さんからの依頼により斫仕上げにて施工をさせていただきました。(高知県発注)

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株式会社山壽工務店

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